「30kmの壁って、こんなにも心と身体を試してくるものなんですね。」
フルマラソンの話題になると、必ずと言っていいほど出てくる30kmの壁。正直に言えば、僕も最初は「気持ちの問題でしょ」くらいに軽く考えていました。
ですが、実際に走り込んでいく中で、その意味を身体で理解することになります。
20kmあたりまでは、むしろ楽しいんです。呼吸も安定していて、景色を見る余裕すらある。いわゆるランナーズハイの状態で、「今日はどこまででも行けるんじゃないか」とすら思ってしまう。
ただ、それが30km手前で一変します。
急に脚が重くなる。思うように前に出ない。呼吸も苦しくなってくる。まるで、自分の身体じゃないみたいにコントロールが効かなくなるんです。
理学療法士としての視点で見ると、これは単なる根性論ではなくて、しっかり理由があります。グリコーゲンの枯渇、エネルギー不足、それに伴うフォームの崩れ。さらに、疲労によって普段使えている筋肉がうまく働かなくなり、余計な部位に負担がかかる。
つまり、限界ではなく、仕組みとして起きている現象なんです。
でも、ここが面白いところでもあります。
身体は確かに悲鳴をあげているのに、それでも前に進めるかどうかは、最後は心に委ねられる。
これって、どこか似ていませんか。
人と触れ合う時間の中でも、最初は余裕があって、楽しくて、自然体でいられる。でも、ふとした瞬間に、自分の弱さや不安が顔を出すことがある。
その時にどう向き合うか。
逃げるのか、受け入れるのか、それとも一緒に乗り越えるのか。
僕は、どちらも大切だと思っています。
無理に頑張らなくてもいい。でも、もし「もう少しだけ進んでみたい」と思えたなら、その一歩に寄り添える存在でいたい。
30kmの壁を越えた先にしか見えない景色があるように、人との時間の中にも、乗り越えたからこそ感じられる温度があると信じています。
だからこそ、ただ気持ちよくなるだけの時間ではなくて、心までふっと軽くなるような時間を届けられたら嬉しいです。
もし今、何かしんどさを抱えているなら、その壁を一人で越えようとしなくても大丈夫です。
僕と一緒に、少しずつ進んでいきましょうね。