月を背にした部屋の光が
窓に写る横顔を照らしている
夕暮れを見上げる器の空
雲を歩く温度がほどけていく
風に乗せた言葉が
硝子の奥を温めていた
壁の文字が霞んで
風船に乗って溶けていく
道を照らして伸びる影
宙の明かりに滲んでいる
夜の果てが沈むまで
視線が空気に反射して
朝の扉が開く頃には
模型の街に川が流れていた
形を変える瞳の記憶が
雨の色を変えていく
偽りの鍵束を
海の底へ落としたまま
煙に埋もれた香りが
深い波の道に残っている
朝陽が昇る前の静けさも
眠りの隙間に沈んで
頬を伝わる温度が
光る影にほどけていく
音の漂う夜の中で
肌の熱さを感じる
歌うような笑顔が
形の無い扉を開けていく
物語の続きを手帳に描いて
瞼の奥で揺れる
照り返す熱の静けさが
足元の鼓動に重なっていく
青く霞んだ虹の向こうで
七色のグレーが橋を架ける




























































































































































































































































































































