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写メ日記

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ケイシの投稿

【人生のスパイス】

03/07 22:41 更新

挫折

 

絶望

 

無力感

 

喪失感

 

自暴自棄

 

自己嫌悪

 

 

そんな感情に押し潰されそうになっていた当時のボクは、ただ生きているだけで精一杯でした…。

 

 

 

『何でこんなことに?』

 

『何でオレだけ?』

 

『何でなん?』

 

『何で…』

 

 

 

答えはわかっていたのかもしれません。

 

けど、それを受け入れることが出来なかった。

 

何かのせいにしておかないと、前を向くことさえ出来なかったんです。

 

 

歪んでますよね。

 

 

そう。

 

 

歪んでたんです。

 

 

 

 

ある日、仲の良かった友人から連絡がありました。

 

 

「久しぶり!元気にしとぉか?」

 

「全然連絡よこさへんし、心配しとったんよ」

 

「俺、最近行きつけのたこ焼き屋を見つけてんよ、今度一緒に行こや!」

 

「色々話聞きたいしさ」

 

 

 

どうしようか迷いました。

 

 

誰にも会いたくない。

 

誰とも話したくない。

 

 

メールを見ながらそっと携帯を置いた時、涙が溢れてきました。

 

 

どういう感情だったのかは今ではもう思い出すことも出来ないのですが、きっと色々な感情が込み上げてきて、ぐちゃぐちゃになったんだと思います。

 

 

 

 

数日後…。

 

 

 

 

ボクはたこ焼き屋にいました。

 

その友人と共に。

 

 

 

大通りから少し外れたそのお店は、大将が一人で切り盛りしていて、席は店先にテーブルが一つ、ボク達以外のお客さんはほとんど来ない様な、お世辞にも繁盛しているとは言い難い、静かで、けど、どことなく居心地の良さを感じる不思議なたこ焼き屋でした。

 

 

「でさぁ、ケイシ」

 

 

笑顔も無く、負のオーラを纏ったボクに友人が続けます。

 

 

「オレほんまに心配しとったんよ」

 

「大丈夫かなぁって…」

 

「あれからどうしてたん?」

 

「オレの方はこんなことあってさw」

 

「それでこんなんなってwwwww」

 

 

…友人の笑い声に釣られて、いつの間にかボクも笑っていました。

 

涙と鼻水混じりのきたない笑顔で。

 

 

 

知らず知らずのうちに掛けていた心の鍵が開いた瞬間でした。

 

 

 

そこから少しずつ、会っていなかった間のことを話すボク。

 

 

静かに頷きながら聞いてくれる友人。

 

 

他に誰もいないのにたこ焼きを作り続ける大将。

 

 

店先にいい香りが漂ってきます。

 

 

 

「これはおっちゃんからの奢りや!」

 

そう言いながらメニューに無い《塩焼きそば目玉焼き乗せ》と、注文した以外の《たこ焼き》2人前を持ってきてくれた大将。

 

 

 

美味しい…。

 

塩焼きそばがこんなに美味しいと思ったのは生まれて初めてのことでした。

 

 

「美味いやろ??」

 

ドヤりながら自慢する大将。

 

『はい…。めっちゃ美味いっス…。』

 

空腹と美味しさで感極まるボク。

 

 

 

「まぁ、おっちゃんが出来ることっちゅーたらこれぐらいやからな」

 

「おっちゃんもな、昔こんなことあってん」

 

 

……………。

 

 

 

初めて会ったボクに、身の上話をしてくれる大将。

 

「君の辛い気持ちはようわかる…」

 

「けどその辛さはな、いつか君の人生にとって大きな意味を持つことになるんよ」

 

「君、【辛い】って漢字書けるか?」

 

『つらい?…えぇ、はい、書けます』

 

「そやな、ほなその辛いっていう字よう見てみ」

 

「[十]のうえに[立]って書くやろ?」

 

『……ほんまや』

 

「ほなそこに[一]を足してみ」

 

『いちを足す………?えっ?どこに?』

 

「[十]の上に[立]そこに[一]を足してみるんや」

 

『………あっ!!!』

 

『【幸】になる!!!!!』

 

『スゲーーーーーっ!!!』

 

「そうやっ!!」

 

「十回へこたれることがあっても何とか立ってきた」

 

「もうあかんって思うやろ?」

 

「けどそこでもう一回、あともう一回だけ何とか頑張って振り絞って立つんや!!!」

 

「そしたら十一回目は《幸せ》が待ってるんよ!!」

 

『……………っ!!!』

 

「それからな、辛い[つらい]っていう字は、辛い[からい]とも読むんよ」

 

「辛い[からい]ってのは料理におけるスパイスやろ?」

 

「やからな、辛い[つらい]っていうのも、人生においてのスパイスやねん」

 

「スパイスがあるから、人生っていうもんにも深みが出てくるんとちゃうかな」

 

「今はしんどいかもしれん」

 

「けどいつか君の人生にも『あの時があったから今の自分がおる』って思える、そんな深みが出る時が来ると、おっちゃんは思ってるけどな」

 

 

塩焼きそばを食べ終えた皿の上に、大粒の涙を沢山こぼした

 

 

大阪・京都・神戸・紀伊

萬天堂セラピスト

【ケイシ】です。

 

 

 

あれから十数年…。

 

お店は無くなっていたけど、お元気にされていますか?

 

 

あの時の大将の言葉と優しさは、いまもボクの中で息づいています。

 

 

それからもう一つ。

 

 

思えましたよ。

 

 

 

あの時、人生のどん底にいたボクを心配して誘ってくれた友人と、大将に出会えたおかげで、今のボクがおるんやって。

 

 

 

本当に、本当にありがとう。

 

 

 

 

今でも鮮明に思い出せるよ。

 

少し顔馴染みになった女子大生に超ド直球の下ネタを言って、めちゃくちゃ怪訝な顔をされていた大将を…。

 

 

 

 

過ぎ去りし時の、色褪せない思い出。

 

3101

【追憶のカケラ】

02/08 22:16 更新

拝啓 

先輩 殿

 

 

 

余寒厳しき折ではございますが、いかかがお過ごしですか。

 

 

 

早いもので、あれからもう20年近く経ちました…。

 

 

 

 

 

 

 

「お前の作ったホットケーキめっちゃ美味いな!!」

 

 

 

 

 

 

 

ボクが人生の迷子になって数ヶ月後、ある人物と出会いました。

 

 

 

それが先輩。

 

 

 

明るくポジティブ、破天荒に見えてどこか物事を俯瞰しているような、不思議な魅力を持った先輩。

 

 

 

世の中を全くわかっていなかったボクは、先輩の世界観や行動力に驚かされっぱなしで、刺激と興奮に満ち溢れた日々を送っていました。

 

 

 

カッコイイ先輩。

 

 

 

憧れの先輩。

 

 

 

男として尊敬出来る、そんな先輩に認めて貰いたくて、ボクはひたすら勉強しました。

 

 

お笑い、ノリ、流行りの服装、etc…。

 

 

 

そうするうちに、やがて先輩に認めて貰えるようになり、時にはライバル、時には尊敬の念さえ持って貰えるようになりました。

 

 

 

ボクに無いものを先輩が持っていて、

先輩に無いものをボクが持っている。

 

 

 

そんな関係性が心地良くて、何処へ行くのも、何をするのも一緒でした。

 

 

 

そんなある日、先輩がボクの部屋でくつろいでいると、「あ〜腹減ってきたなぁ」「ケイ、何かないん?」と聞いてきたので、当時スイーツ作りにハマっていたボクは、先輩にホットケーキをご馳走することに。

 

 

 

 

 

腕の見せ所です。

 

 

 

 

 

ボクの絶品スイーツで、先輩の腹と心を満たして差し上げようではありませんか!!

 

 

 

 

 

すぐさまIHコンロの電源を入れるボク。

 

 

生地を作り、手際良くフライパンへ流し込んでいきます。

 

 

 

『先輩、待っててください!!』

 

『いま超絶美味しいホットケーキを作ってますよ!!』

 

『必ずビックリさせてみせます!!』

 

 

 

心の中でそう呟きながら焼き色を確認するボク…。

 

 

 

芳ばしい香が漂ってきました。

 

 

 

ひっくり返すと芸術的とも言える焼き色が。

 

 

 

よし!!!

 

 

 

後は裏面を焼くだけだ!!

 

 

 

 

 

数分後…。

 

 

 

 

 

出来上がりました。

 

 

 

 

自分史上最高のホットケーキが!!

 

 

 

 

焼き色、形、香、どれをとっても超一級品(自称)です✨

 

 

 

 

『先輩!!お待たせしました!!』

 

 

「おぉ!!ケイ!!めっちゃ美味そうやな!」

 

 

『あざす!!さぁどうぞ召し上がってください!』

 

 

 

ボクの自慢のホットケーキを頬張る先輩。

 

 

 

 

一口目…

 

 

 

 

 

二口目…

 

 

 

 

 

 

「…………っ!!!」

 

「ケイ!!」

 

「お前の作ったホットケーキめっちゃ美味いな!!」

 

「カスタードも入ってるやん!!」

 

「めっちゃ美味いな!!!」

 

 

 

 

 

『………?』

『カ…カス…?えっ??』

 

 

 

一瞬先輩が何を言ってるのかわからなかったが、とにかくボクの作ったホットケーキに感動してくれているのは伝わってきました。

 

 

『あざっす!!!』

『お口に合って良かったです!!』

 

と、安堵の表情を浮かべたとき、先輩が口に運ぼうとしていたソレが見えてしまったのです!

 

 

ホットケーキの中からとろけ出るクリーム状のソレを…。

 

 

 

 

 

 

 

 

『……………先輩。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『すみません…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『それ、カスタードじゃなく、半生(はんなま)っス………。』

 

 

 

 

 

 

 

 

急いで焼いた為に、中が半生(はんなま)の超絶気持ち悪いホットケーキを食べさせた

 

 

大阪・京都・神戸・紀伊萬天堂セラピスト

【ケイシ】です。

 

 

 

 

 

《 料理は愛情 》

 

 

形は違えど、先輩をビックリさせるという目的を果たせた上に笑いまで取れたので、結果オーライでした✨

 

 

 

けど、こういう結末を迎えられたのも【誰かの為に】という想いが詰まった行動だったからかもしれません。

 

 

 

 

セラピストとしての根幹を成す、その想いを胸に、ボクは磨き続けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筋肉を。

 

3101

【破壊と再生】

01/31 22:33 更新

ピッ

 

 

 

 

 

ピッ……

 

 

 

 

 

 

 

おきのどくですが

ぼうけんのしょは

きえてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

「……………っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

ある日曜日。

 

 

 

窓からは心地良い風が吹き

 

外にはどこまでも澄み渡った青空

 

遠くの方で子供達の遊ぶ声が聞こえます。

 

 

 

 

幼い頃から兄の影響でゲームばかりしていたボクは、三度の飯よりゲームが好きというほど没頭していました。

 

 

 

 

『お兄ちゃん見てみて!!』

『なんかすごいの見つけた!!』

 

「ほんまや!ケイシなにそれ!?」

「めっちゃ強いやん!」

 

 

 

 

そんな会話をしながら兄と代わりばんこでやるゲームは、ボクにとって何よりも楽しい時間でした。

 

 

 

 

その時が訪れるまでは…。

 

 

 

 

 

ブィーーーン…

ブィーーーーーーン…

 

 

 

掃除機をかけながら母が階段を上がってきました。

 

 

 

以前、兄とゲームをしている最中に、母が掃除機のノズルをゲーム機に当ててしまい、テレビの画面がピカソの絵画のように独創的な模様を映し出したことがあったので、ボクと兄は掃除機をかける母を警戒していました。

 

 

 

 

そんなボク達2人の心配を他所に、2階に着いた母は掃除機のコードを刺し直し、部屋の中を掃除し始めたのです。

 

 

 

 

ブィーーーン…

ブィーーーーーーン…

 

 

 

「お母さん絶対ゲームに当てんといてよ!」

『お母さんぜったい当てんといてよ!!』

 

 

兄とボクは、母に注意を促しながら掃除機が終わるのを固唾を飲んで静かに見守ります。

 

 

手に汗握る瞬間です。

ゲームのコントローラーを持ち微動だにしないボクと兄。

 

 

 

 

 

「さぁ、終わったで✨」

 

 

 

 

 

安堵の瞬間でした。

 

 

 

 

 

これでやっとゲームを再開出来る!!

 

意気揚々と続きを始める兄とボク。

 

 

 

「こんな天気良いのに外で遊んできたら?」

「ゲームばっかりしてたらあかんで。」

 

 

「はーーーい」

『はーーーーぃ!!』

 

 

母の言う言葉も右から左へ。

 

 

改めて冒険の旅に出たボク達は、迫り来る敵をバッタバッタと薙ぎ倒し、傷付きながらも成長する勇者の姿に興奮を禁じ得ません。

 

 

 

気が付けば夕方になっていました…。

 

 

 

冒険に疲れ、その旅路を記録に残そうとしていた時のこと…。

 

 

 

室内に干していた洗濯物を取り込む為に、母が再び2階へ上がってきました。

 

 

 

警戒など皆無。

 

 

何故なら、洗濯物はボク達の後方に干してあり、ボク達の前方にあるゲーム機に影響など微塵もないと思っていたからです。

 

 

「まだやってんのかぁ」

「もうそろそろ止めときよ」

「お母さん怒るで。」

 

 

「はぁぁぁぃ」

『もぅ終わるよ〜』

 

 

一日の冒険の終わりでした。

 

 

「あっ、そうそう!」

「こっちがケイシの服で、こっちがお兄ちゃんの…」

 

 

 

ガッッッ!!!!!

 

 

 

なんと取り入れた洗濯物の説明をしに母がボク達の前に来ようとして、ゲーム機の線に引っかかってしまったのです!!

 

 

 

ビーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ピカソが映し出しされ、悲鳴にも似た音を発しているテレビ画面。

 

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

『ぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

 

 

『お母さんっっ!!!』

 

 

 

「ごめんごめん!」

「けどこんな時間までゲームやってるからやしょ!」

「もうご飯出来るから下りておいでよ!」

 

 

 

 

何事もなかったかのように去る母。

 

 

 

 

 

危なかった…。

 

ゲームの記録をするのがあと一歩遅ければ、悲劇は免れ得なかったであろう。

 

 

 

 

 

 

兄と顔を見合わせ、再度電源を入れ直すボク。

 

 

 

 

 

 

 

ピッ

 

 

 

 

 

 

 

 

ピッ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おきのどくですが

ぼうけんのしょは

きえてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

『おかあさぁあぁぁぉぁぁぁぁんっっっ!!!!!』

 

 

 

 

 

大阪・京都・神戸・紀伊萬天堂セラピスト

【ケイシ】です。

 

 

 

 

悲劇は繰り返される…。

 

 

 

だけどその度にボク達は立ち上がり、新たな旅路を歩み出す。

 

 

 

 

破壊と再生。

 

 

 

この世の真理と呼べる事象にボク達は出会い、そして手に入れていたのです。

 

 

 

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

 

 

 

【あきらめないこころ】を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ゲームは一日2時間までと決められました。

 

3101

【irreplaceable daily life】

01/19 00:22 更新

自分の生きる人生を愛せ。

自分の愛する人生を生きろ。

 

-  ボブ・マーリー  -

 

 

『なんとかしなければ…。』

 

 

夜の世界へ飛び込んだ数日後。

 

必死でした。

 

とにかく必死でした…。

 

 

当時は「黒服」と呼ばれるキャッチが街中に溢れ、ある時間帯になると、どこもかしこもスーツを着た派手目なお兄さん方ばかり。

 

 

はい…それはもう怖かったです。

 

緊張のあまり膝が大爆笑してました。

 

何故なら、ボクもそこで「仕事=キャッチ」をしなければならなかったから…。

 

 

 

俗に言う「ナンパ」もしたことが無かったボクが、いきなり街中で知らない人に声をかけるなんて絶対ムリ!!!

 

と、思っていたのですが、火事場の馬鹿力とでもいうんでしょうか?

 

人間、腹を括れば出来るものです。

 

 

 

 

罵倒されました。

 

 

 

 

過激過ぎて内容は割愛させて頂きますが、当然の反応です。

 

 

『これじゃあダメだ!!』

 

 

そう思ったボクは、考えて考えて考え抜いた結果…。

 

『笑いだ!!笑いを取ろう!!!』

『笑顔に国境はない!!』

 

そこにいるのは日本人ばかりなのに、意味不明な発想で自身を奮い立たせました。

 

 

 

ボケてはスベっての繰り返し。

 

スベり過ぎてスケートリンクか思いました。

 

スケートをやったことはないのですが。

 

 

 

そして街に繰り出してから数時間後…。

 

 

 

ついにその時が訪れました!!

 

 

 

ヘトヘトになりながら、

『ほんとにね〜渡る世間は◯ばかりと言いますけども〜…』

などと、何故か落語風な語り口調で声をかけていると、それを見ていた数人の見知らぬ方が、

「兄さんめっちゃおもろいやんwww」

「こんなん初めて見たわwww」

「兄さんどこの店?」

「この人数いける?」

とまさかの複数人での来店希望!!

 

 

寒空の下、数時間声をかけ続け、肉体的にも精神的にもキツかったボクにとって、涙が出そうになるくらいめちゃくちゃ嬉しい瞬間でした。

 

 

 

 

 

お断りしました。

 

 

 

 

 

はい。

男性はご来店不可でございます。

 

 

 

 

結局その日は全く成果が出ず、責任者にびしゃびしゃに怒られた

 

大阪・京都・神戸・紀伊萬天堂セラピスト

【ケイシ】です。

 

 

人生って本当に思い描いたようにはいかないものですね。

 

 

けど、それ故に面白い!!

 

 

全部思い通りになったら、きっと色々なことの価値がわからなくなって、つまらなくなると思うんですよ。

 

 

良い時があれば、悪い時もある。

 

 

それを知っているから、何気ない日常にも、愛おしさや価値を見出せるのだと思います。

 

 

 

願わくば、いつまでもみんなが笑って暮らせる、そんな世界でありますように。

 

3101

【Farewell to weapons】

01/11 22:30 更新

『お兄ちゃんが危ない!!!』

 

 

無我夢中でした。

勇者の剣を片手に持って…。

 

 

 

ボクには少し歳の離れた兄がいます。

 

幼い頃、よく喧嘩もしましたが、ボクはいつも大好きな兄にくっついて、どこに行くにも一緒でした。

 

「おばあちゃん子」だったボクと兄は、少し大きめのスーパーの中にある、祖父母が営むお惣菜屋さんへよく遊びに行ってました。

 

そこで「芋の皮剥き」や「鍋をかき混ぜる」といったお手伝いをしてお小遣いを貰い、お菓子屋さんへダッシュ!!

 

これがルーティンとも呼べるボクと兄の日常でした。

 

 

 

もちろんその日も…。

 

 

 

いつものお手伝いを済ませ、お小遣いをポッケにウキウキしながらお菓子屋さんへ向かっていたその時、なぜか急に兄が立ち止まり、誰かと話していました。

 

 

 

…見たことのない顔です。

 

しかも相手は5〜6人…。

 

 

 

『………お兄ちゃんどうしたん?』

『お兄ちゃん怒られてる???』

『お兄ちゃんも言い返してるけど…』

『……怖い…。けんか???』

 

 

 

そう思っていると、5〜6人の中の一人が、無抵抗な兄の胸ぐらを掴んで凄んできたのです。

 

 

それを見てビックリしたボクは、次の瞬間、猛ダッシュで祖父母のお惣菜屋さんへ向かって走っていました。

 

 

 

おもちゃ箱にある《勇者の剣》を取りに…。

 

 

 

 

ボクは信じていました。

 

悪者をバッタバッタとやっつける勇者の剣には不思議な力が宿っていると。

 

 

おもちゃ箱から勇者の剣を持ち出して走るボク。

 

涙目になりながら必死で走りました。

 

 

『お兄ちゃんが危ない!!!』

『お兄ちゃんを助けやな!!!』

 

 

その想いで無我夢中で走りました。

 

 

途中、向かいの八百屋さんや、隣の魚屋さん、祖父母の慌てる声も聞こえてきたのを覚えています。

 

 

「ケイシくん!!包丁持ってどこいくん!?」

「おばあちゃん!!ケイシくん包丁もって出てった!!!」

「これ!!ケイシ!!!待ちなさい!!!」

 

 

必死の想いで兄の元へ辿り着いた時に、その様子を見て只事ではないと思った八百屋のおっちゃんが仲裁に入り、結局、兄は事なきを得ました。

 

 

そして、呆然とするボクから勇者の剣を取り上げ、祖父母は大笑い。

 

 

………どうやらキラッと光る勇者の剣を、魚屋さんが包丁と勘違いして大騒ぎになったそうです。

 

 

「これ包丁と違うわww」

「ケイシのおもちゃやしょw」

「こんなん持ってどうするつもりやったんケイシwww」

 

 

『……だって、だってお兄ちゃん、お兄ちゃん助け…助けなって………』

 

 

 

言葉にならない想いと、収まらないドキドキと、ただただ怖くて…涙が溢れて…その場でギャン泣きするしかありませんでした……。

 

 

 

《昭和》と呼ばれた時代の、幼き頃のボクの記憶。

 

 

 

大阪・京都・神戸・紀伊萬天堂セラピスト

【ケイシ】です。

 

 

 

あれから月日は流れ、大人になった今のボクが言えることは、ただ一つ。

 

 

『武器を持つな!ダンベルを持て!!』

 

 

 

恐怖心や猜疑心、etc…

そういった負の感情が心の弱さを生み出し、そんな弱い自分を守る為に武器を手に取る。

 

 

No!!

 

 

男なら、己の精神と肉体を極限まで鍛えられる、ダンベルを持ちましょう。

 

無敵の精神力と筋肉。

 

「スベテ  キタエレバ キミモ Perfect Body」

 

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